EURO16強の英国対決で分かれた明暗 2人の“ギャレス”による天国と地獄

片やガッツポーズに片や失意に座り込む

 ウェールズのFW“ギャレス”・ベイル(レアル・マドリード)が歓喜の美酒に酔う一方で、北アイルランドの“ギャレス”・マコーリー(ウェスト・ブロムウィッチ)は涙に暮れた。欧州選手権(EURO)の決勝トーナメント1回戦で実現したウェールズと北アイルランドの英国ダービーで、2人のギャレスのプレーが明暗を大きく分ける結果となった。

 勝負の分かれ目は、0-0で迎えた後半30分だった。ウェールズはMFアーロン・ラムジー(アーセナル)がボールをキープし、左サイドへ展開。パスを受けたベイルはグラウンダーの高速クロスを中央へ送ると、これを北アイルランドDFマコーリーがクリアをし損ね、自陣のゴールへ蹴り込む痛恨のオウンゴールを献上してしまった。

 この1点が決勝点となり、ウェールズが1-0で勝利を収め、初出場同士の英国ダービーを制してベスト8に進出した。グループステージ3試合連続得点を決め、3ゴールで得点ランキングトップのベイルがこの試合でも主役となり、マン・オブ・ザ・マッチにも選出された。

 一方、オウンゴールを献上したマコーリーは、逆の意味で主役となってしまった。大会公式ツイッターは試合終了直後に「2人のギャレスの物語…」というコメントを投稿。そこには両手を広げてガッツボーツするベイルと、オウンゴールを献上してピッチに座り込むマコーリーの写真が添えられている。ともにギャレスというファーストネームを持つ2人の明と暗を如実に表していた。

 本大会初出場ながらグループステージで世界王者ドイツを相手に0-1と健闘を見せ、大会のダークホースとして注目を集めた北アイルランドだったが、ベスト16で大会から姿を消すことになった。

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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