「ワクワク感も緊張感もない」 元日本代表DFは“ギャンブルなし”のオマーン戦布陣を予想

元日本代表DF栗原勇蔵氏の予想布陣【画像:Football ZONE web】
元日本代表DF栗原勇蔵氏の予想布陣【画像:Football ZONE web】

期待の三笘はビハインドの展開以外は起用なしと推測

 4-3-3の最前線で先発出場した大迫は、ベトナム戦の前半17分、相手を背負いながらのポストプレーでMF南野拓実(リバプール)に落とし、そこから伊東の決勝ゴールが生まれた。しかし、大迫自身はシュートがなく、ベトナムのディフェンスに苦しんだ印象が否めなかった。栗原氏は大迫の実力を認めつつも、かつてほどの迫力と存在感は失われていると警鐘を鳴らす。

「大迫は足腰が弱くなって、踏ん張れなくなっています。以前だったら4:6、3:7の態勢でも体を入れてキープしたり、黒人の選手相手でもポストプレーが通用していましたけど、今は5:5のボールでも厳しいかもしれない。ベトナムのパワーに弾かれることも多くて、あれだと大迫の役割がなくなってしまう。巧さ、ゴール嗅覚を備えているとは思いますけど、いかんせん今はチームとしてのチャンスが少なすぎます。そうなると、大迫の存在感が薄れてしまうし、自分でチャンスを作れる選手を置いておかないと厳しい。古橋で一発裏を狙うとか、そういうほうが得点の匂いがする気はします」

 また、起用が期待される三笘に関して、栗原氏は「流れを作れるラッキーボーイを入れてもいい」と提言しつつ、現実的にオマーン相手には出場機会がない可能性を懸念している。

「先発かどうかは別として、試合展開によりますけど、三笘は20~30分は使ってほしいですね。5分とかだと何もできずに終わる可能性もあるので。ただ、本当はテストしておく場がベトナム戦だったと思います。(ベトナム戦で)1-0で出ないなかで、オマーン相手に2-0、3-0は簡単ではない。リードされない限り出ない気がするし、負けているなかで一か八かのぶっつけ本番で使うしかない。正直、閃きとかなく、確率論の起用になっている印象は否めません」

「勝つことが一番」(森保監督)なのは間違いないが、そのなかで指揮官は初戦で敗れているオマーン相手にどのようなタクトを振るうのだろうか。

[プロフィール]
栗原勇蔵(くりはら・ゆうぞう)/1983年9月18日生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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