ヴァーディが直面した最大の試練 “ミラクル・レスター”のエースがイングランドの最前線で消えた理由

ヴァーディが露呈した決定的な弱点

 米メディア「EURO SPORT」では、スロバキア戦を不発に終えたヴァーディについて「ヴァーディのペースには、スペースが必要」という見出しを打ち、その苦戦を報じた。ヴァーディが特長を発揮する上で、相手が自陣で守りを固めることは大きな弊害となることを指摘。元イングランド代表のポール・マーソン氏は以前、ウワサに上るヴァーディのアーセナル移籍について「レスターの堅守速攻にはフィットするが、アーセナルのように対戦相手が守備のブロックを築くようなチームではチャンスを十分に得られない」と、異論を唱えていた。

 この日は、まさに対戦相手のスロバキアが自陣に守備のブロックを構築。ヴァーディの枠内シュートは試合を通して、前半17分の相手の一瞬の隙を突いた速攻カウンターからのわずか1 回に留まった。合計シュート数も90分でたったの2本。今季プレミアリーグ選出の年間MVPに輝いた遅咲きのストライカーは、次なる飛躍を目指す上で避けては通れぬ大きな試練に直面した。”ミラクル・レスター“をけん引したエースが、この課題を乗り越えることができるのか。イングランドの今大会の成績にも、大きく影響を及ぼしそうだ。

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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