マッツ・フンメルスがドルトムントへの深き愛情を語る 「このチームは大きな進化を遂げた。それで僕は十分」

「お金は理由ではない」

 ドイツ代表DFマッツ・フンメルスが、ドルトムントへの深い愛情を示した。今季開幕前に1億5000万ポンド(約270億円)という大量の補強費を投じたマンチェスター・ユナイテッドなど欧州のビッグクラブから巨額オファーを受けた。だが、「給料は十分もらっている」と心を動かされなかったことを告白した。
 フンメルスは、ブンデスリーガの公式マガジンでこう語っている。
「ビッグクラブが興味を持ってくれているのは悪くない話。それは褒め言葉として受け止めるけれど、個人的には何の影響も感じなかった。僕たちはドルトムントで十分な給料をもらっている。ドルトムントよりも給料を払ってくれるクラブはあるけれど、このチームは、僕のいる間に大きな進化を遂げた。それで僕は十分。もし、海外でプレーしたいと考えるようになったとしたら、お金は理由ではない。今は考えないし、まだまだチームとしてやるべきことがある」
 ドイツ代表でブラジルワールドカップ優勝の原動力となったフンメルスは、DF陣の補強に大型年俸を準備したというマンU、レアル・マドリード、バルセロナといったビッグクラブからの誘いに興味を示さなかったという。2008年にバイエルン・ミュンヘンから期限付き移籍で加入後、ドルトムント一筋の名手には海外移籍願望よりも、ユルゲン・クロップ監督の下で進化した現在のクラブへの愛着の深さを示している。
 バイエルン・ミュンヘンという圧倒的な本命クラブがいる中で成し遂げるリーグ優勝という達成感についてこう語った。
「人々はドルトムントの“プロジェクト”についてよく話題にするけれど、その言葉はあまり好きじゃないんだ。あまりに無機質というか、すごく専門的に感じる。僕はここに来てから6年半になるけれど、単純にワクワクしている。本命じゃないところからタイトルを取る難しさも増している。チームに25人のスーパースターをそろえれば優勝できる。ここでは全ての選手に責任があるし、よりチャンスもある。ドルトムントでタイトルを取ることは難しいけど、不可能なことはない。それが実現したときの気持ちは表現できないよ」

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