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伝説の名手バッジョ、“欧州SL構想”を一刀両断 「迷走ぶりに思わず笑ってしまう」
イタリアのファンタジスタが持論展開「サッカー界は一新する必要があるが…」
元イタリア代表の“ファンタジスタ”であるロベルト・バッジョ氏が、スペイン誌「レビスタ・リベロ」のロングインタビューに応じている。今年に入ってサッカー界を震撼させた「欧州スーパーリーグ(SL)構想」については、「このプロジェクトの迷走ぶりには、思わず笑ってしまう」とバッサリだった。
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4月18日に発表された欧州SL構想は、スペインの強豪レアル・マドリードとイタリア・セリエAの名門ユベントスが中心的な存在となった。スペインではバルセロナとアトレティコ・マドリード、イタリアはACミランとインテル、イングランドはマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、アーセナル、リバプール、チェルシー、トッテナムの合計12クラブが参加を表明し、さらにドイツなどから3クラブを加えた15クラブが固定メンバーに。さらに5クラブを加えた20クラブでのリーグ戦構想を打ち出していた。
しかし、多方面からの大批判を受けた構想は、わずか48時間で脱退が相次いで頓挫。今ではレアル、バルセロナ、ユベントスの3クラブのみが正当性を主張するものの、他の9クラブはすでに欧州クラブ協会へ復帰している。
この構想についてバッジョ氏は、「サッカー界は一新する必要があるだろう。それは議論の余地がない。しかし、このプロジェクトの迷走ぶりには、思わず笑ってしまう」と厳しい言葉を残した。そのうえで、サッカー界の変革について重要視すべきことをこう語っている。
「新しいプロジェクトを立ち上げ、新しい目標に向かって進むためには、すでに経験を積んだ有能な人材が必要だ。世の中が変わり、人々が変わり、そしてテレビだって変わっていく。だから、必要なプロジェクトを構築する機会を逃すことは望ましくない。
とはいえ、すでにあるものを改善する場合には、発案した者だけでなく、すべての人にメリットがあるかどうかが重要だ。価値の創造は、イリュージョンや蜃気楼であってはならない。むしろ、私たち一人ひとりが自分なりの役割を果たせることが出発点になる。サッカーも含め、スポーツの文化を作り上げる必要はあるが、それが大衆のものであることを決して忘れてはならない」
バッジョ氏は現在のサッカー界が、文句のないものであるという考えがないことは示したものの、その変革はファンや大衆に寄り添ったものでなければならないと話した。世界を魅力したファンタジスタは、今後サッカー界になんらかの変革が起こることは必要だとの認識を持っているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)