ACL8強進出へ笑顔の守護神が見せた最高のスマイル 完封劇を支えた西川の思いとは…

守護神が臨んだ理想的な勝利

 このACLで、浦和は2007年のアジア制覇の時こそ全北現代、城南一和といった韓国勢を連破しているが、13年にミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任して以来は韓国勢に対して未勝利だった。それを踏まえて、西川は手応えを語った。

「よく、韓国勢と戦うと日本は球際で勝てないと言われますけど、自分たちにそういう意識はなかったので。まずは、負けないという気持ちを強く持つサッカーで一番大事なことをできたと思います。試合をやるにあたって、相手をリスペクトすることは大切ですけど、自分たちの力を出せずに終わるのは嫌だった」

 この結果によって浦和は敵地ソウルでの第2戦で無失点で試合を終えれば、少なくとも敗れることはないので突破ができる。西川は「アウェーゴールを取られずに、引き分けでなくて勝利ができたこと。これは、相手に対して次の試合の前から圧力を掛けられたと思う。もちろん、アウェーは今日よりも厳しい戦いになるけど、気持ちで負けないようにしたい」と、気を引き締めている。

 安定したセービングで「理想的な勝利」を手にした“笑顔の守護神”は、敵地での第2戦も無失点でアジア制覇への足掛かりにするつもりだ。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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