クラブとの契約解除をSNSで発表した浅野に対し、パルチザンは契約不履行と主張

　セルビア1部パルチザンの日本代表FW浅野拓磨が2日、自身のSNS上でクラブとの契約解除を発表した。パルチザン側は一方的な契約不履行との見解を示すなか、海外メディアで「浅野拓磨事件がヒートアップ」と報じられるなど、波紋は広がっている。

　浅野は2019年夏にアーセナルからパルチザンへ完全移籍し、3年契約を締結。加入1年目の昨季はリーグ戦23試合4ゴールにとどまったが、今季はシーズン序盤から得点を量産し、欧州主要1部リーグにおけるシーズン日本人最多得点記録を更新する18ゴールをマークしている。

　クラブの財政的な事情から今夏での退団が報じられていたなか、2日に更新された自身のインスタグラムで電撃的に契約解除を発表。度重なる給与等の未払いからクラブへの信頼を失ったことが主な要因だと明かした。これを受けてパルチザン側も公式サイトで声明を発表し、「根拠のない退団と契約条項の違反により、すべての法的手段を取り、FIFA（国際サッカー連名）の管轄機関に対して訴訟を起こします」と主張した。

　浅野の電撃退団は、多くの海外メディアが報道。セルビアメディア「BLIC SPORT」は、「浅野拓磨事件がヒートアップ」と触れれば、スロベニアのサッカー専門サイト「Nogomania」も「かつてアーセナルと契約した日本人は、一夜にしてパルチザンから姿を消した」と伝えた。

　両者の主張が異なるなか、浅野の去就問題はどのような結末を迎えるのだろうか。