欧州スーパーリーグ、空中分解の“ドタバタ劇”に元英代表DF皮肉 「150億円の罰金を」

苦言を呈した元イングランド代表DFギャリー・ネビル氏【写真:Getty Images】
苦言を呈した元イングランド代表DFギャリー・ネビル氏【写真:Getty Images】

ユナイテッドOBネビル氏は、脱退に際して契約解除金を請求すべきと独自の見解

 欧州の強豪12クラブが現地時間4月18日に創設合意を発表した欧州スーパーリーグ構想は、イングランドのプレミアリーグから参加していた全6クラブがわずか48時間で撤退の意向を示し、瞬く間に空中分解する形となった。この状況に、かつてマンチェスター・ユナイテッドで活躍した元イングランド代表DFギャリー・ネビル氏は、脱退するクラブに“制裁”が科せられることを願うと苦言を呈した。英紙「デイリー・スター」が伝えている。

 発表された構想は、スペインの強豪レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が初代会長を務め、イングランドからはマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、アーセナル、リバプール、チェルシー、トッテナムの6クラブが参加。スペインからはレアルのほかにバルセロナとアトレティコ・マドリード、イタリアからはユベントス、ACミラン、インテルと参加を表明した合計12クラブに加え、ドイツなどから3クラブを入れた15クラブを固定メンバーとし、さらに5クラブを加えた20クラブでのリーグ戦というものだ。

 しかし、FIFA(国際サッカー連盟)とUEFA(欧州サッカー連盟)も断固として認めない姿勢を示し、監督や選手、ファンからも反対の声が上がるなど、サッカー界から大きな批判が相次いだ。

 すると、現地時間20日にシティ、チェルシーが脱退の意思を示し、その後プレミアリーグ勢の他4クラブも撤退を表明。さらにインテルやミランも脱退が報じられ、スーパーリーグは正式に「プロジェクトを再構築するための最も適切な手順を再検討する」と、事実上の崩壊を認めたのだった。

 ネビル氏は英衛星放送「スカイ・スポーツ」で、「信じられない。昨日(19日)の朝に起きた時は、ユナイテッドファンの1人として、(共同オーナーの)ジョエル・グレーザーは署名をしてしまったのだろうかと、とても不安になった」と語った。

 そして、2日も経たないうちに空中分解となった“ドタバタ劇“に関しては、「ペレス会長は彼ら(参加を表明したクラブ)に1億ポンド(約150億円)の罰金を科すかもしれないね。むしろ、そうであってほしい。脱退にあたり、巨額(の契約解除金)を請求して、共食いすればいい」と、皮肉を込めて苦言を呈した。

 サッカー界のトピックを独占した欧州スーパーリーグ構想は、崩壊のまま終わりを迎えるのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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