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コロナ禍での“全中”開催へ、山梨が挑む新たな試み 「子供たちの目標となる場を守りたい」
昨年の三重大会はコロナ禍で中止に…、新たな試みを実施する山梨開催での対策とは
全国を9ブロックに分けた各地区予選を勝ち抜いた31校と開催地1校の計32校が参加して行われる全国中学校サッカー大会(以下、全中)の第52回大会が、8月に山梨県で行われる。昨年、三重県で開催予定だった2020年度大会は、未曾有のコロナ禍の影響により各地区予選を開催できなかったため、史上初の中止となった。
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今年の開催県である山梨では、同県サッカー協会が主体となり、試合映像をネット配信することを視野に入れるなど、新たな挑戦をしながら準備を進めている。いまだコロナ禍が収束せず先行きが不透明な情勢のなか、中学生の子供たちや応援する人々のために奔走する協会の担当者に話を聞いた。
大会の運営を担当している岩間光司氏によれば、現在、資金調達に苦労しているようだ。例年は県の自治体やサッカー協会からの資金に加え、県内の企業の協賛金、そして公式グッズ等を売ることで運営費を賄っていたという。
ただ、コロナ対策のための資金も必要となるなかで、例年通りに資金を集めるのは困難で、グッズ販売に関しても厳しい状況だった。そこで始めたのが、「クラウドファンディング」で幅広く支援を求めながら、リターンとして公式Tシャツを配ることだったという。
「去年、大会が中止になってしまったのは社会的に見ても、いろいろなことを考える機会となった。中学、高校生年代で、一つの大きな大会を目標にしている。その大会を維持して安全に運営するということは大事じゃないかなと」
山梨県は去年、他県のほとんどが夏の大会を中止にしているなかで県大会を実施。その経験から、全中開催に向けても「検温チェック」「選手と観客の導線」「消毒などの消耗品」など、蓄積したノウハウがあると岩間氏は自信を見せた。観客を入れるかはまだ決定していないが、「ネット配信」も視野に入れ、安全な大会運営を目指す。
「もしかしたら観客が入れないかもしれない。入れたとしてもいろいろな制限がかかったり、人も物も必要になる。安全に大会を運営して、サッカーをする子供たちの目標となる場をしっかり守りたい」