「人として許せない!」 温和な浦和の日本代表GK西川が韓国人DFに激怒した理由とは

父親としての感情「子供がたくさん見に来てくれていた」

 そして、一人の父親としての感情も話した。

「自分も2人の娘を持つ親でもあるので、ゴミをああやって捨てていたらいつも注意している。ゴミはゴミ箱にという、人としてのマナーを大切にしてほしかった。だから、落としたものを相手選手に持たせようとした。夜なのにもかかわらず、子どもたちがたくさん見に来てくれていたのに」

 世間はゴールデンウィーク真っ只中だが、浦和はこのACLのゲームがあったため、5月の3連休に入っていたリーグ戦は順延されて、19時30分キックオフのナイトゲームになるこの試合が唯一だった。すでに決勝トーナメント進出を決めた中でも、3万2409人の観衆が集まり、家族連れの姿も多かった。その前で韓国チームのキャプテンが見せた、最低の行動が許し難かった。

  あまりにヒートアップすれば、試合後に処分が下されるリスクもある行為だったが、気持ちには余裕を持っていたのだという。西川は「態度は怒ったように見えていたと思いますけど、内心は冷静で、フーッと深呼吸をしてから挑みました」と、全てを話し終えると再び“笑顔の守護神”に戻っていた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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