浦和ロドリゲス監督が見せた“新たな采配” スコアレスドローに隠されたカギ「ポジティブに」

GK西川も実感したシーズン通しての“戦い方” 「いい意味でのきっかけ」

 もっとも、少なからずペナルティーエリア内に侵入された危険な場面があったのも事実で、ラインが下がり過ぎた時間帯もあった。杉本も背後からDFキム・ミンテの厳しいマークを受けたことで、簡単にボールをキープできたわけではなく、そのことで自陣に押し込まれる形が増えたのも事実だろう。右サイドで5バックと4バックを切り替える形になり、消耗したMF関根貴大を後半7分で交代させるに至ったのは、決して全てが効率良く進んだわけではないことを示す。

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 それでも、指揮官が少なからず現実主義にあるタイプであることが選手たちにもシーズンの早い段階で伝わったのは、チームにとっても前向きな要素だろう。西川もまた「こういう戦い方も長いシーズンを戦っていく上では大事。いい意味でのきっかけをつくれたかなと思う」と話した。

 リーグ開幕5試合を終えて1勝2分け2敗とスタートダッシュをできたわけではないが、今季に関しては前半戦を耐えて戦術が浸透する後半戦に勝ち点を伸ばせるかというのが、浦和に対する基本的な見方でもある。そうした意味では、この札幌戦はロドリゲス監督が率いる浦和が新たな顔を見せたゲームとしてシーズンの中でもポイントになるかもしれない。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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