「どれだけ泥臭くなれるか」 小林祐希、ボランチの理想像に掲げる“遠藤保仁+α”
【インタビューVol.2】遠藤のプレー映像を見て、ボランチとしての位置取りを研究
“プラチナ世代”の1人であるMF小林祐希は、今年10月にカタール1部アル・ホールに新天地を求めた。2016年夏にオランダへ渡って以降、海外で挑戦を続けてきた28歳のレフティーに、さらなる成長を目指して追求してきたボランチの理想像を訊いた。
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小林は10月22日、自身のツイッターでカタール移籍後のある出来事について投稿した。
「ヨーロッパにいた時は本田圭佑選手や香川真司選手、中村俊輔選手の事をチームメイトからよく聞かれた。カタールに来てからは遠藤保仁選手の名前が1番挙がる。『日本は遠藤がいた頃がベストのチームだった』って」
MF遠藤保仁(現ジュビロ磐田)は、J1リーグと日本代表の通算最多出場記録を保持する日本サッカー界屈指のボランチだ。小林も遠藤のプレー映像を繰り返し見て、参考にしてきた。
「遠藤選手は相手の嫌なところにすっと下りてきたり、スペースに出て行ってボールを受けたり、自分でチームの形を変えていく。同時に、誰かのカバーをしつつ、ゲームマネジメントしていて、常に良いポジションに立っています。中盤に流動性があって面白いサッカーをしているチームは、誰かがバランスをとって気の利いた場所にいるのがすごく大事。以前の日本代表も、遠藤選手がいたからバランスが取れていたのは相当あると思います」
小林によれば、実際に日本代表と対戦経験があるカタール代表選手は、「遠藤からボールが出てくるから警戒しろ」と試合前のミーティングで指示を受けていたという。
「俺らプロから見て、『そのタイミングで出すんだ』『そこにつけるんだ』というプレーは、普通の人が見たらシンプルなインサイドパス。その凄さが伝わりきらないと思うんですけど、対戦チームはパスのたびに“ずらされる感覚”をピッチで抱いています。香川選手でもない、本田選手でもない、中村俊輔選手でもない、遠藤選手がベストプレーヤーなんだと聞いて、サッカー全体をよく見ていて、カタールも日本の分析・研究を相当しているなと感じました」