菅原由勢、吉田へ「待ってて下さい」宣言から“2年越し”A代表デビュー 「超えないといけない存在」
菅原由勢はカメルーン戦で後半41分から途中出場しA代表デビュー 「2年前の自分に…」
森保一監督率いる日本代表は、オランダ・ユトレヒトで国際試合カメルーン戦(0-0)から一夜明けた10日、合宿6日目を迎えた。前日9日にA代表デビューを飾ったDF菅原由勢(AZ)は、憧れのDF吉田麻也(サンプドリア)とともに日本代表のピッチに立ち、「ここからサッカー選手としての大きなキャリアが始まる」と思いを新たにした。
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目標にしてきた舞台が現実となった。カメルーン戦の後半41分、0-0の場面でMF原口元気(ハノーファー)に代わって左ウイングバックで途中出場。時間は短かったものの、無失点に抑えきり、「ここまでくることができたな」という実感も湧いた。
吉田の背中を追いかけてきた。東京五輪世代の主力として活躍が期待されるなか、初めてのA代表招集。名古屋グランパスの下部組織出身で、ユース所属の高校2年生だった2018年に2種登録。同年の開幕戦となるガンバ大阪戦でJ1史上2位の若さとなる17歳7カ月27日でスタメンを務め、トップ昇格を果たした。そして昨年夏にAZへの移籍が決定。海外1年目で16試合2得点の活躍を見せた。そのなかで、ずっとA代表を見据えてきた。
18年ロシア・ワールドカップ(W杯)前、当時所属していた名古屋ユースから吉田に贈る応援メッセージを国旗に書いた。クラブ公式ツイッターは、「殆どの選手が『頑張ってください』とメッセージを送った中で、一人だけ『待っててください』と書いた選手がいたと吉田選手が教えてくれました」と、菅原の言葉を明かしている。
あれから2年経ち、20歳になった。海外での経験を積み、“オール欧州組”のA代表に初招集された。今回、合流直後には吉田から「もう来ちゃった」「すぐ来ちゃったよ」と声をかけられ、前日には「おめでとう」と祝福された。先輩の言葉に「2年間待たせてすみませんでした、という気持ち」と笑顔。自身を突き動かす“原動力”ともなった大先輩・吉田への思いも明かしている。
「吉田選手が自分の中で大きなモチベーションというか、一つの大きな目指すべき存在で超えないといけない存在。吉田選手は(A代表で)100試合以上出場していると思いますが、 吉田選手が与えているもの以上のものを日本代表に与えられるようになった時、比べてどうだったかが分かると思う。今は、2年前の自分にようやくここまで来れたことを伝えたい。ここからサッカー選手としての大きなキャリアが始まる」
次なる目標は日本を代表する選手になること――。踏み出した一歩を大切に、菅原が新たなスタートを切った。
(FOOTBALL ZONE編集部)