ユナイテッドの移籍市場は「大きな失敗と見るべき」 専門家が指摘「何かが間違っていた」

トッテナム戦で落胆した表情を見せるユナイテッドの選手たち【写真:AP】
トッテナム戦で落胆した表情を見せるユナイテッドの選手たち【写真:AP】

サンチョの移籍金が下がると予測も…ドルトムント側は要求を変えず

 マンチェスター・ユナイテッドは今夏の移籍市場最終日に無所属だったウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニやポルトからブラジル代表DFアレックス・テレスらを補強して戦力アップに成功した一方で、トップターゲットに定めていたイングランド代表MFジェイドン・サンチョ(ドルトムント)の獲得を逃した。ドイツサッカーの専門家、ラファエル・ホニグシュタイン氏はユナイテッドの移籍市場での動きは“大失敗”だったと見ているようだ。

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 同氏は英衛星放送「スカイ・スポーツ」のポッドキャスト番組「トランスファー・トーク」に出演。サンチョの去就問題について「1億2000万ユーロの要求額よりも重要だったのは8月10日の期限のほうだった」と指摘している。

 サンチョの移籍について、所属元のドルトムントは新シーズンの開幕に備えて8月10日という早い段階でのクラブ独自の期限を定めていた。それを過ぎた時点でスポーツディレクターのミヒャエル・ツォルク氏がサンチョの残留を明言し、ユナイテッドに牽制をかけた。

 一方のユナイテッドは10月5日の正式な移籍期限までに獲得をまとめるため、水面下でアプローチを続けていたようだが、結局は移籍を実現させることができなかった。ホニグシュタイン氏は「(ドルトムントが定めた)期限を過ぎれば、ユナイテッドは価格が下がるという思い違いの下で努力をしていた」とユナイテッドの“失策”を指摘。ドルトムント側は要求を一貫し、最後までユナイテッドの思惑通りに進むことはなかった。

「ユナイテッドはドルトムントが提示した条件で取引をしたくなかった、あるいはできなかったわけだが、彼らそれからテーブルに着いていない誰かとのポーカーゲームに2カ月間を費やした」

 ホグニシュタイン氏はそうしたユナイテッドの考え方が「ドルトムントの立場を理解していなかったことを示している」とし、さらに「B、C、Dのオプションを追求したいのであれば、9月10日や10月1日ではなく、8月10日の時点から行うべきだった」と早い段階で次の選択肢に移るべきだったと話している。

「ユナイテッドにとって、何人かの選手を放出することができなかったことは問題だった。彼らは長い時間をかけてナンバーワンターゲットを追いかけていたのに、それを達成するためにコミットしなかった。これは大きな失敗と見るべきだろう」

「移籍市場全体が1人の選手(サンチョ)の獲得を中心に組み立てられていたのに、その選手と契約できなかったということは、何かが間違っていたということだ」

 新型コロナウイルス禍での財政難が足かせにもなったとはいえ、ホニグシュタイン氏はユナイテッドが移籍市場で大失敗を犯していたと厳しい評価を下していた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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