プレミアとCLで苦境のアーセナル 「さよならを言う時」とサポーターがベンゲル退任を要求

FA杯8強進出も、スタンドに掲げられた監督批判の横断幕

 アーセナルは8日、FA杯5回戦の再試合、ハル・シティ戦に4-0の勝利を収め、同大会三連覇に向けて順調な歩みを続けている。しかし、この試合で一部アーセナルサポーターがアーセン・ベンゲル監督の退任を要求するバナーを掲げるなど、ファンとの間に軋轢が生じているようだ。英地元紙「デイリー・メール』が報じている。

 現在FAカップ連覇中のアーセナルだが、サポーターが真に求めているのは、やはりプレミアリーグのタイトルだ。しかし、第29節を終えて首位レスターとの勝ち点差が8に開き、地元のライバルであるトットナムにも遅れを取っている。また、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦では、第1戦でバルセロナに0-2の敗北を喫するなど、初制覇への道は非常に厳しいものとなっている。

 一部サポーターと指揮官の間に溝が生じているのは確かだ。ハル戦では試合を通じ、「アーセン、思い出をありがとう。しかし、さよならを言う時だ」と書かれた横断幕がスタンドで掲げられるなど、20年を超える長期政権の終焉を望む声も挙がっている。

 退任要求に対し、ベンゲル監督は「気にしていないよ。いつもと同じだ。これについては話したくない。質問なら他の人にしてくれ」と受け流している。

 ハル戦では中核であるウェールズ代表MFアーロン・ラムジーら3選手が負傷。守護神ペトル・チェフ、MFサンティ・カソルラらがすでに長期離脱しているチームにさらなる打撃となった。サポーターからのバッシングや負傷者続出は、もはやアーセナルにとっては毎年の恒例行事とも言えるが、さすがのベンゲル監督も無冠に終われば「気にしていない」と無関心を貫くこともできないだろう。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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