J2首位・長崎を支える「二大要因」 手倉森監督の用兵術と“ストライカー”富樫敬真の輝き

FW富樫敬真はチームの中で輝きを放っている【写真:藤原裕久】
FW富樫敬真はチームの中で輝きを放っている【写真:藤原裕久】

昨季22得点の呉屋とは違ったカラーで攻撃を牽引

 その富樫がここまで奪った得点はチームトップの3。決して爆発的な得点数ではないものの、3ゴールのすべてが本来の持ち味であるゴール前での輝きを感じさせ、ストライカーとしての復活を予感させている。

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 なかでも第3節のアビスパ福岡戦(2-1)での2ゴールは象徴的だ。1点をリードされた後半20分に投入されると、イバルボからのボールを落としに素早く反応して2得点を奪取。得意のフリーランを生かして見事に戦術イバルボへ対応してみせ、試合後は「守備よりラインブレイク、スペースを突く、フィニッシュを意識した」と胸を張った。

 第7節の京都サンガF.C.戦(1-0)でも、難しい体勢からヘディングをねじ込み、怖いFWとしての顔を存分にのぞかせた富樫だが、前からの守備やフリーランが減ったということはない。逆に、守備では前線から献身的にボールを追いつつ、攻撃では周囲のプレーに合わせてゴールを狙うことで、一層動きにメリハリが出てきたようですらある。「僕は使われるタイプの選手。このチームはボールが良く出てくるのでゴールに向かいやすい」ということも影響しているのだろう。

「敬真は呉屋の代わりにはなりませんよ。今年は1人の選手に依存するようなチームにはならない補強をしていますから。でも、敬真も二桁得点はいくと思います」

 シーズン前、強化スタッフは富樫についてそう語った。言葉どおり、今の長崎は誰か1人に依存するチームではなく、個々の特長を生かして戦う強者のチームへと進化した。

 そして今の富樫を、誰も呉屋の代わりとは思わない。手倉森監督の用兵術に最も柔軟に対応する富樫は、強者・長崎の一員として、何よりストライカーとして再び輝こうとしている。

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(藤原裕久 / Hirohisa Fujihara)



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