「レアルやバルサを目指したい」 田中陽子、海外で芽生えたビッグクラブ挑戦への思い

現在はウエルバで戦いつつ、次なるステージも見据えている【写真:本人提供】
現在はウエルバで戦いつつ、次なるステージも見据えている【写真:本人提供】

「女子サッカーにも夢が出てきた」…欧州ビッグクラブ移籍やCL挑戦への強まる思い

 スペイン語の参考書を複数買って勉強し、文法などをある程度覚えた段階で、知人を通じて現地に住むスペイン語を話せる日本人と出会い、オンライン上で会話をしながら理解を深めた田中。チームメートたちとのコミュニケーションは基本スペイン語で行っていたなかで、自己主張する海外選手たちの姿勢は印象深かったと語る。

「スペインでは主張がすごくて、自分がどう思うかを一人ひとりが発言します。世界的に有名な男子1部リーグに比べると女子はまだまだ格差があるので、選手たちが積極的に行動を起こしていました。(2019年10月に行われた)労働条件を巡るストライキの会議にも参加しましたが、それぞれ政治家のように身振り手振りを交えて意見していて、反対されてもそれにちゃんと主張する。もちろん、プレー面でも主張しないとこちらの存在感がなくなってしまうので、私も伝わり切らなかったとしても、最初の試合から意識して話すようにしていました」

 7月15日にウエルバとの1年間の契約延長が発表された田中。海外挑戦前から目標に掲げていたチャンピオンズリーグ出場や、欧州のビッグクラブへのステップアップを次なるステージの一つに見据える。

「今、ヨーロッパの女子リーグも、スペインだったらバルセロナやレアル・マドリード、イタリアだったらユベントス、男子チームで世界的に知られているクラブが力を入れていて、選手たちは誰もがビッグクラブに行きたい。強いチームであればチャンピオンズリーグにも出られるし、活躍すれば男子選手のような待遇を受けられたりもします。女子サッカーにも夢が出てきたなと感じていて、私自身もそういうチームに行きたいと思うようになりました。女子部門ができたレアル・マドリードのブランドはスペインの中でもすごくて、注目度は高いです。バルセロナを含めて、そのレベルを目指したいと思っています」

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