トップ下で輝いた「ネクスト香川」 國學院久我山を初の選手権決勝に導く

MF名倉の活躍で青森山田に2-1と逆転勝利

 第94回全国高校サッカー選手権は9日、埼玉スタジアム2002で青森山田高校(青森)と國學院久我山高校(東京B)の準決勝が行われ、國學院久我山が2-1と逆転勝利を挙げ、同校初、東京勢としては17年ぶりの決勝進出を果たした。

 歴史を塗り替えたこの一戦でひと際輝きを放っていたのが、國學院久我山のトップ下を担う2年生MF名倉巧だ。前半25分に生まれた同点弾の場面、名倉は左サイドを突破すると、鋭い左足のクロスを供給。「うお、来た! と思った。これ以上ない良いクロスだった」と語ったDF野村恭平(3年)がピンポイントで合わせ、ネットを揺らした。

 名倉は「青森山田にはフィジカルや高さでは勝てないと思い、スペースに速いボールを入れるイメージでクロスを上げた。ここに飛び込んできてくれというメッセージを込めた」と、チームを救うアシストを振り返った。

 さらに後半28分、高い位置でボールを受けて前を向くと、対峙する相手を華麗なステップで股抜きしてエリア内に侵入。シュートこそ外してしまったが、その圧巻のプレーはスタジアムに大きなどよめきを呼んだ。

「ボールコントロール、素早いターンを自分の武器としている」と語った名倉は、自身の模範にしている選手として、日本代表の10番を背負う男の名を口にした。

 

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