ベンチを盛り上げる3年生GK2人の思いを胸に 駒大の2年生守護神がPK戦で殊勲の好セーブ

大野監督「ベンチには珍しいが、ムードメーカー」

「GKをベンチに2人置くのは珍しいが、彼らは雰囲気を最高に高めてくれるムードメーカーなので、2人ともベンチに置いていたいと思っている」

 駒大高は先発の鈴木に加え、GK2人をベンチ入りメンバーに登録するという、選手権では珍しい戦略に出ている。島崎智成、江口達也という最後の大会でピッチに立てずとも腐らず場を盛り上げる3年生GKコンビの雰囲気作りに期待しての方策だ。

「2人の先輩は、本当は悔しい思いをしているはず。けれど、試合前にはアップで気にかけてくれて、PK戦の前に『お前ならできる』と背中を叩いてくれた。僕は、先輩2人が納得してくれるプレーをするのが義務だと思っている」

 そう口にした鈴木には浮かれた表情はなかった。ベンチで声を出し続ける先輩の思いを背負い、次の戦いを見据えていた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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