韓国の“元Jリーガー”邦本宜裕、ACLでの躍動から一転… Kリーグ1部残留へ“崖っぷち”
今季初出場のACL鹿島戦で決勝点を奪い脚光も… 慶南FCに忍び寄る降格危機
韓国Kリーグの慶南FCでプレーするMF邦本宜裕が、1部残留を懸けた崖っぷちの戦いを強いられている。
【PR】ABEMA de DAZN、明治安田J1リーグの試合を毎節2試合無料生中継!
今季、慶南FCはリーグ12チーム中11位でシーズンを終了し、降格ラウンドへ。現在、1部残留への生き残りを懸けたプレーオフに突入しているが、慶南FCは最終的にKリーグ2(2部)のプレーオフを勝ち上がってきた釜山アイパークと12月5日にプレーオフ第1戦、8日に第2戦を戦う。
慶南FCといえば、昨年リーグ2位となり、今年はクラブ史上初めてAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場。グループステージで同組になった鹿島アントラーズとの試合(ACL第4節)では、邦本が決勝点を決めて1-0の勝利に貢献し、この試合でプレーヤー・オブ・ザ・マッチにも選出されて注目を浴びた。
邦本は昨年に引き続き、今季もチームの主力として26試合に出場して2得点2アシストと結果を残している。ただ、リーグ戦では6勝15分17敗と大きく負け越しており、決してチーム状態は良くない。
主力選手の相次ぐ負傷により、チームはバランスを失った。邦本も相手チームから警戒対象とされ、厳しいファウルを何度も食らい、思うようなプレーができないシーズンだった。今年26試合の出場にとどまっているのは、怪我によって出られない試合も多かったからだ。
慶南FCの地元紙「慶南道民日報」(8月21日付)は、「慶南で最も驚異的な選手でもある邦本に対する集中的な警戒は避けられない」と伝えているが、それくらいチームには欠かせない存在だ。
慶南FCを1部残留に導く活躍ができるか――。プレーオフで邦本への期待値は日に日に高まっている。
(金 明昱 / Myung-wook Kim)
金 明昱
1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。