日本代表の新ユニフォームは“冒険しすぎ”? 「ファーストは伝統重視」が世界の慣例だが…

日本代表の新ユニフォームに賛否両論【写真:adidas】
日本代表の新ユニフォームに賛否両論【写真:adidas】

新デザインに賛否両論 伝統を軽んじているように見えるのが原因か

 日本代表の新しいユニフォームが発表された。青と白の迷彩柄のようなデザインには賛否両論あるようだと報道されているが、私の周囲に「賛成」と言う人はいない。もちろん、気に入っている人もどこかにいるのだろうけど……。

 代表でもクラブでも、ユニフォームの色とデザインはそんなに変えないものなのだ。100年前と現在で、ほとんど変化がないというケースも珍しくない。ファーストジャージは冒険しない代わりに、セカンドやサードはかなり大胆な色やデザインが使われているが、チームの「顔」であるファーストについては非常に保守的なのがサッカー界の慣例になっている。

 それからすると、今回の日本のデザインはちょっと冒険しすぎの感はある。服としてどうかの前に、伝統を軽んじているように思えるので印象が悪いのかもしれない。

 ただ、日本代表ユニフォームの色である「青」については、実は起源がはっきりしていない。

 第9回極東選手権(1930年)に参加した時の色がライトブルーだったので、それが定着したのではないかと言われている。この大会で日本は初優勝している。ライトブルーは多くの代表選手を輩出していた東京帝国大学のカラーに合わせたようだ。

 しかし、1988~91年には「赤」に変わっている。横山謙三監督の時だ。横山監督の好みが赤だったからという噂だったが、後に本人に聞いてみたところ、「私が監督になった時点でユニフォームの色は赤に決まっていた」と話していた。

 横山氏が赤好きだったのは本当で、三菱重工(現・浦和レッズ)の監督の時にユニフォームの色を青から赤に変えている。だが、代表を赤にしたわけではないのだそうだ。では、なぜ突然に赤になったのかというとよく分からない。

 そもそも、サッカーだけが青なのも奇妙だ。ラグビーは赤白だし、他の競技もだいたい国旗の赤と白を使っている。

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西部謙司

1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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