「正直かなり苦しい」 長谷部誠、フランクフルトの過密日程に本音「本当に綱渡りで…」

フランクフルトの日本代表MF鎌田大地【写真:Getty Images】
フランクフルトの日本代表MF鎌田大地【写真:Getty Images】

鎌田は過密日程を歓迎 「新しい経験がすごくできている」

 初めての過密日程を戦う日本代表FW鎌田大地も、前向きに捉えている。2-4でボルシアMGに敗れた27日のブンデスリーガ第9節後、ミックスゾーンで力強く言葉を発していた。

「試合が多いことは、僕にとっては嬉しいこと。ヨーロッパの戦いとリーグもあって、ポカールもあって、全部ある状態のなかで新しい経験がすごくできていると思う。いずれ自分が目指しているところでは、こういうスケジュールで試合をしていくチーム。僕としてはプラスに捉えているし、初めてのことなので、身体のこととか試行錯誤しながらやっていかないと、疲れは出てくると思う。今日とか難しいなりに、その時できる自分の最大限のプレーができないとダメだと思うので。いい時ばかりじゃないと思うし、自分で、試合のなかでやっていくことが大事だなと思います」

 もちろん、だからといってこのままで大丈夫なわけではない。疲労が溜まり、大きな怪我が起きないように、クラブとしてもなんらかの措置を考える必要がある。冬の移籍市場で補強をするかどうかが話し合われているそうだが、そもそも12月までこの調子で持つのか。

 どの試合も大事なのは言うまでもないが、いくつかの試合では主力選手を完全に休ませる勇気ある決断も必要になるはずだ。どこに優先順位を置くのか。ヒュッター監督の今後の采配が注目されることになるだろう。

(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)



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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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