「正直かなり苦しい」 長谷部誠、フランクフルトの過密日程に本音「本当に綱渡りで…」

フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠【写真:Getty Images】
フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠【写真:Getty Images】

EL予選から続く過酷なスケジュール 長谷部はチーム唯一のリーグ戦フル出場

 フランクフルトが過密日程に苦しんでいる。

 10月30日に行われたDFBカップ2回戦では、元日本代表MF宮市亮が所属するドイツ2部ザンクト・パウリと対戦。序盤にバス・ドストが2得点をあげてこのまま快勝かと思われたが、その後相手の反撃を許してしまう。最終的には上手く凌ぎきって2-1で勝ち進んだが、選手の足取りは重い。

 この試合に先発フル出場した元日本代表MF長谷部誠は、「昨年もやってましたけれど、今シーズンのほうがヨーロッパリーグ(EL)の予選からやっているので、僕らは6試合多いですし、ここの連戦は中2日で4連戦なので。まあ、体力的に結構きついですが、そういうなかでやっぱり勝つことが一番大事だと思う。しんどいはしんどいですけどね」と、正直な心情を吐露していた。

 チーム状態は良いとは言えない。アディ・ヒュッター監督は、昨季と比べたら頻繁にメンバーをローテーションしてはいるものの、出ずっぱりの主力選手には疲れが色濃く見えてきている。そして、負傷者の多さは尋常ではない。ザンクト・パウリ戦ではフィリップ・コスティッチが膝の違和感を訴えて欠場。アンドレ・シウバは治療のためにポルトガルに戻ったが、いつから練習に復帰できるかはまったくもって不明だという。

 そんななか長谷部は、ここまでリーグ9戦に全試合フル出場している唯一の選手。ザンクト・パウリとの一戦でも、結局はローテーションされずにピッチに立ち続けた。

「(ローテーションは)あるんじゃないかなと期待してやってますけれど、今日なんかもね、ヒンティ(マルティン・ヒンターエッガー)がどうなるか分からないし、途中で交代したし。自分は休まず、やらなければいけないかなと思う。

 そういう意味では正直、今はかなり苦しいなかでやってるかなと思っています。次も、リーグ戦でバイエルン。それが終われば中4日と少し空くので、どうにかこの試合を……(乗りきりたい)。バイエルンも今良くないので、どうにかなるホームのパワーを借りて勝ち点3を取りたいなと思う。本当に綱渡りって感じでやってますけど」

 長谷部はそう問題点を指摘していた。

 とはいえ、そのことを言い訳にするつもりもない。「選手としては怪我をしないっていうのも一つの評価なので。そういう意味ではウチのチームは怪我人が多いかなと思う」と、はっきりと言ってみせた。

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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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