規約違反のマンCが補強禁止を回避 FIFAが4000万円の罰金処分発表、調査協力を考慮
同じ規約違反のチェルシーは2度の移籍市場で新規選手登録を禁止されるもシティは回避
国際サッカー連盟(FIFA)は18歳未満の選手獲得に関する規定違反を犯したとして、マンチェスター・シティに37万スイスフラン(約4000万円)の罰金処分を発表した。英衛星放送「スカイ・スポーツ」など大手メディアも一斉に報じている。
シティと同様に、18歳未満の選手獲得に関するFIFAの規約第19条の違反を犯したクラブは、過去に補強禁止処分を受けているのに対し、この処分は軽すぎるのではという疑問の声も上がっている。レアル・マドリードやバルセロナ、アトレチコ・マドリードが処分の対象となったほか、直近ではチェルシーが今夏と20年1月の2度の移籍市場で新規選手登録を禁止されている。
シティはチェルシーとは何が違ったのか。FIFAは処分について次のように声明を発表している。
「FIFAの規律委員会は18歳未満の選手の海外移籍および、登録に関する規定に違反したマンチェスター・シティFCに処分を下しました。マンチェスター・シティFCはFIFAの移籍に関する条項第19条などに違反していることが判明しました。規律委員会では、マンチェスター・シティFCがその責任を受け入れたという事実を考慮したうえで、クラブに37万スイスフランの罰金処分としました」
「スカイ・スポーツ」ではFIFAスポークスマンのコメントが報じられているが、ここでも「FIFAの規律委員会は、クラブが関連事実を明らかにしようとする協力も含めた、あらゆる状況を考慮している」と言及。FIFAの懲罰規定でも、違反者が規定違反の内容を明らかにするために協力した場合は、それを考慮すると定められている。シティは責任を受け入れ、FIFAの調査に全面協力していたことから、厳罰は免れたようだ。
一方で、処分されたチェルシーは過去に29選手もの獲得に関する第19条の違反を行い、60万スイスフラン(約6600万円)の罰金と2度(2019年夏と2020年冬)の補強禁止処分が下されていた。チェルシーはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えを起こしたが、認められなかった。同じルール違反を犯した両クラブだが、その後の対応により、処分は大きく異なる結果となった。
(FOOTBALL ZONE編集部)