「早過ぎたのでは…」 チェルシーOB、ランパード監督誕生に警鐘「タイミングも悪い」
プティ氏が英雄の監督就任への不安語る 「彼にとってタフなシーズンになる」
チェルシーは4日、新監督に同クラブのレジェンドである元イングランド代表MFフランク・ランパード氏を迎えることを発表した。英紙「デイリー・エクスプレス」によれば、クラブはランパード新監督と3年契約を結び、年俸400万ポンド(約5億4000万円)、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を得た場合には巨額のボーナスを支払うという。
同紙ではランパード監督就任の正式発表を前に、クラブOBである元フランス代表MFエマニュエル・プティ氏のコメントを紹介。かつてのチームメートの監督就任に、多少の不安を感じているようだ。「しばらくすると、選手たちはマネジメント能力に疑問を持つだろう。選手選考、戦術、トレーニングのメソッドといったことにね」と、プティ氏は指摘する。
実際、ランパード監督の指導者としての経験の浅さを不安視する声は多い。2018-19シーズンにチャンピオンシップ(英2部相当)のダービー・カウンティで監督デビュー。シーズン6位となり昇格プレーオフに進出したが、アストン・ビラに1-2で敗れ、プレミアリーグ昇格は果たせなかった。
「ランパードは、多くの素質を持っている。彼は情熱的な人物であり、サッカーを愛し、チームメートや監督を敬ってきた。また野心的でもある。しかし、私は彼がチェルシーでの仕事を受けるには早過ぎたのではないかという気がしている。最近の選手たちは、常に監督をジャッジしている。監督の権限に付け入ろうとするし、ピッチで求めることにも口を出してくる」と、プティ氏は不安を述べている。
また、チェルシーはFIFAによって今後2度の移籍市場での選手獲得を禁じられている。チームの顔であるベルギー代表MFエデン・アザール(現レアル・マドリード)を失ったにもかかわらず、新たな選手を補強できないことも不安材料だとプティは言う。
「チェルシーに到着したタイミングも悪いと言わざるを得ない。なぜなら、彼らは使える移籍資金があまりなく、エデン・アザールもクラブを去ってしまったからね。彼にとってタフなシーズンになるだろう」
昨季はUEFAヨーロッパリーグを制すも、リーグ戦では優勝したマンチェスター・シティとリバプールに大きく引き離され、3位という結果にクラブのフロントもファンも満足しなかった。来季ランパード新監督は、誰もが満足する結果を出すことができるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)