危機的状況の鳥栖、J1残留への“目標数値”は? データで見る「降格回避モデル」

サガン鳥栖FWフェルナンド・トーレス【写真:Getty Images】
サガン鳥栖FWフェルナンド・トーレス【写真:Getty Images】

【データで診るサッカー】10試合1ゴールの鳥栖、深刻な得点力不足も残留をつかむ糸口は?

 今季のJ1リーグも10試合を消化したが、サガン鳥栖は1勝1分8敗の勝ち点「4」で最下位に沈んでいる。昨季も下位に低迷したなかで、リーグ2位タイの34失点という堅守を武器に残留を手繰り寄せたが、今季は現時点で16失点と安定感を欠いている。しかし、それ以上に深刻なのが得点力だ。10試合でわずか1ゴールと、J1史上ワースト記録を更新。第10節で大分トリニータに0-2で敗れた翌日には、ルイス・カレーラス監督の退任が発表された。

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 序盤戦にして「降格」の二文字が頭をよぎる状況となっているが、残り24試合で残留をつかみ取るためにはどのくらいの“数字”が必要なのか。過去のシーズンのデータを基に、残留チームの傾向を見ていきたい。

 現行の18チーム体制になった2005年以降で、今季の残留ラインとなる15位の勝ち点は、平均でちょうど「37」だった。昨季の残留争いは未曽有の大混戦となり、残留確定となった15位名古屋グランパスを含め、12位横浜F・マリノスから16位ジュビロ磐田までの5チームが勝ち点「41」で並ぶ事態となった。

 歴代最少勝ち点で残留を決めたのは16年の15位アルビレックス新潟で、勝ち点は「30」。これを最低ラインとするなら、今季の鳥栖は残り24試合で勝ち点「26」を獲得しなければならず、平均残留ラインの「37」に到達するためには「33」が必要となる。

 次に得点数で見た場合、歴代最少で残留したのは、15年の13位ヴァンフォーレ甲府で26ゴールだった。これを踏まえると、鳥栖は今季10試合で1得点のため、最低でも残り24試合で25ゴールが必要な計算となり、1試合に1ゴール以上は確実に決めなければいけないことになる。

 最後に失点数で見ると、昨季の残留チームで最も多かったのが15位名古屋で59失点だった。ただ、名古屋のケースは52ゴールと攻撃力を武器としたチーム作りだったため、失点数の多さをある程度補填することができていた。

 歴代最多失点数で残留したのは、06年の13位FC東京と14位新潟で65失点だった。もっとも現時点の鳥栖は今季10試合で16失点のため、守備崩壊と言える状態にまでは陥っていない。

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