GK大国イタリアに新星誕生 名門ミランの「ブッフォン2世」がセリエAのGK最年少出場記録を達成

被決定機はわずか 真の評価はこれからだ

 しかし、ミハイロビッチ監督は16歳の新鋭について、次のように語りかばった。

「目標に対しては、全員に責任がある。彼は確かに自分のサイドで失点をしたが、サッカーは11人で勝ち、11人で負けるのだ。問題は、全ての枠内シュートに対してあるものだ。これを変えるには、自分たちを信じてハードワークするしかない。チームが団結し、今週に良い仕事をした。この瞬間にサッスオーロと対戦することは、心理的に簡単ではなかった。我々にとっては決定的な試合だった」

 前半29分にサッスオーロが退場者を出したこともあり、体を倒してのセービングが必要な場面は、ほぼこの1回だけだった。その意味では、本当の評価を下すのは、まだこれからということなのだろう。この試合をベンチで見守ったロペスも、同局のインタビューに対しては冷静に語っている。

 「私はこの試合の主人公ではないよ」と、インタビューを受けたことに対してジャブを放ちつつも、「私は穏やかな気持ちでいる。監督の決定を尊重しているし、いつだってチームのリーダーだ。私はドンナルンマをサポートしたいと思っているよ」と、経験豊富なベテランは語った。

 このゲームでミランが4試合ぶりの勝利を得たことで、次節もチャンスが与えられる可能性は少なくない。生まれた年にちなんで背番号99をつけ、鉄人ブッフォンと同じく“ジジ”のニックネームを持つ16歳は、名門のレギュラーをつかむことができるのだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング