アーセナルがバイエルンを撃破できた理由 “優しき巨人”が明かした大胆な戦術変更

ウォルコットのスピードを生かす

 アーセナルのドイツ代表DFペア・メルテザッカーは、2-0で勝利した20日のUEFAチャンピオンズリーグの本拠地バイエルン・ミュンヘン戦の勝因としてボールポゼッションを放棄し、カウンター攻撃へと転じた戦術変更を挙げている。米「ESPN」が報じた。

「通常、我々は相手よりもポゼッションで優位に立っているが、今回はバイエルンにスペースを明け渡した。あまりに高い位置で攻撃をすれば、相手はチャンスを手にすることになる。だから我々は低い位置で守りたかった。そして、カウンターのチャンスを待っていた。この計画は当たったんだ」

 優しい巨人の異名を持つメルテザッカーは、母国の絶対王者を撃破したゲームプランを笑顔で振り返った。本拠地エミレーツ・スタジアムでのボール支配率は、バイエルンが68%。圧倒的に不利となったが、鋭いカウンターでバイエルン以上に決定機をつくった。

 アーセナルは、10月4日のマンチェスター・ユナイテッド戦で3-0の勝利を飾った際も、ユナイテッドが62%のボール保持率で優位に立った。

 アーセナルの1トップを務めたイングランド代表FWセオ・ウォルコットは、100m走10秒台の快足としても有名。ウォルコット以外にもMFメスト・エジル、アレクシス・サンチェス、DFエクトル・ベジェリンらスピードスターを多く擁している。そのため、カウンターの切れ味は極めて鋭い。

 エジルは「我々は勝利者にふさわしかった。これが最後のチャンスだった。復活したんだ」と語った。3試合で1勝2敗としたガナーズは、この勝利によって決勝トーナメント進出に望みをつないでいる。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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