「アピールに行きがちだけど…」 日本代表復帰の西大伍、ベテランらしい俯瞰した視点
初招集や復帰組が多い日本代表 3月シリーズのテーマは「個々のアピール」
森保一監督率いる日本代表は、国際親善試合のコロンビア戦(22日/日産スタジアム)とボリビア戦(26日/ノエビアスタジアム神戸)に向けて、横浜市内で18日から調整を行っている。合宿3日目を終え、MF乾貴士(アラベス)は「個々のアピールが大事になってくる」と、3月シリーズのテーマとも言えるポイントを語り、1年半ぶりの招集で森保監督の下では初招集となった小林祐希(ヘーレンフェーン)も、「ピッチ上でもピッチ外でも何ができるか、自分の役割を探したい」とアピールの場を探る言葉を残している。そうしたなかDF西大伍(ヴィッセル神戸)は、「アピールという方向に行きがちなんですけど、一番大事なのはチームを勝たせる」ことと、ベテランらしい一味違う返答を見せた。
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1月のアジアカップを終えてから初めての合宿となった今回の日本代表には、FW鎌田大地(シント=トロイデン)やFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)など4選手がA代表初招集。また、MF香川真司(ベジクタシュ)やMF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)など、森保体制になって初めて招集された復帰組も多い。
アジアカップのメンバーから13人を入れ替えフレッシュな顔ぶれとなったなか、多くの選手から今回の2連戦をアピールの場と捉える発言が発せられたが、31歳と今回の招集メンバーの中で上から2番目の年齢になる西は、ベテランらしい落ち着いたコメントを残している。
「アピールという方向に行きがちなんですけど、一番大事なのはチームを勝たせるチームのタスクなので、そのために一人ひとりが仕事をできればいいかなと思います。僕の良さは、やっぱりゲームを落ち着かせることであったり、リズムを変えるというところだったりだと思う」
また「攻撃の部分では、周りと絡みながらということが多いと思いますけど、良い連動を見せられればと思います」と意気込みを語った西は、自身の特長でもあるゲームコントロールを生かし、チームに調和をもたらそうとしている。そのうえで、周囲の選手が持つ特長も生かしてチームを勝たせようと、ベテランらしい俯瞰した視点でコロンビア戦を見据える。
そして「普通にやればチームの力にはなれる」と語る西は、自身の調子も「良い」と断言。いぶし銀の活躍を見せ、チーム全体を一歩先へ導くことが期待される。
(川原宏樹 / Hiroki Kawahara)