日本を鼓舞する西川の“ビッグスマイル” 主役に一歩及ばずも「経験を生かしたい」

PKは読んでいたが…

 もう少しのところで日本代表のヒーローとなっていた――。
 13日の国際親善試合イラン戦で、日本代表は前半終了間際のアディショナルタイムにPKを与えてしまう大ピンチを迎えた。ゴールマウスに立って対峙(たいじ)したGK西川周作(浦和)は、「自分の見せ場だ」と持ち前のポジティブな考え方で臨んだ。
 イランのキッカーは、ブンデスリーガのヴォルフスブルクで日本代表の主将・長谷部誠(現フランクフルト)と共にリーグ優勝を経験したエースFWアシュカン・デジャガ。西川は、右足でゴール左サイドを狙ったキックを「読んでいた」という。タイミングをしっかりと合わせて飛び、見事にセーブ。だが、こぼれ球に素早く反応したイランMFメヒド・トラビに押し込まれてしまった。
「惜しかった。反応できたことは良かったが、結果、押し込まれた。GKが防いでいきたいなと思う」
 絶体絶命の場面で、GKが見事なプレーを見せた。それだけに、こぼれ球をはね返したかったが、日本の選手たちは全体に反応が遅れた。GKとしてはやりきれない思いもあるはずだ。
 しかし、西川はそれを表に出すことはなかった。
「味方のサポートについて、それはもう終わったあとにみんなで話したこと。まず人より自分ができたことについて反省点もある。PKで流れを変える作業という意味で、結果的に入れられているけど、止めたことで自信がつく」

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