決定力不足解消へ、ハリルジャパンに求められる「殺し屋の本能」

要求されるゴール前のクオリティ

 

 確かに、選手同士の距離が開いて個々が独立したプレーになりがちだった就任当初に比べて、ここ数試合では特に3人、4人と連動した動きで攻撃の最終局面に掛かっているのは事実だ。もちろん、相手が自陣のかなり低い位置にブロックを作って守る試合展開が続いているだけに、高い位置でコンパクトな陣形を組めば、選手間の距離が近くなるのは間違いない。それを差し引いたとしても、攻撃のスムーズさは試合ごとに高まっていると言えるだろう。

 それだけに、より多くのゴールという結果が求められている。6月のアジア2次予選初戦のシンガポール戦で見せたような、崩し切れずに無得点という試合を繰り返してはならない。ハリルホジッチ監督はシュートを決めるという最も重要なプレーに対し、選手に多くの要求を突きつけているという。

「ゴール前のクオリティは、向上する必要がある。攻撃のプランに対して、どのゾーンに入っていかなければならないかということ、スプリントしながら入るということ、最後の動きが大事だと選手に伝えている。

 最後にどの足を使うか、どの視野を確保するのか、シュートを打つ前にキーパーの情報を受け取っているか。相手に分からないように体を使って、ゴールを取る。まだ理解できていないことがある」

 

 

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