ギリシャを“おぼれさせる”ことができなかった5つの要因 コロンビア戦は吉田、今野のビルドアップ参加が鍵

■ひとり減ったことで明確になったギリシャのゲームプラン

 ギリシャ戦の立ち上がり、入り方は良かったと思います。ギリシャがボールを持ちたがるチームではないので、日本が優位にポゼッションをすることができていました。とくに本田がギリシャの21番(カツラニス)の横や背後にできるスペースでパスを受けて、攻撃のリズムを作っていました。コートジボワール戦に比べて、長友の攻め上がりをうながす連携もできていたので、このまま行けば日本が点を取る場面も出てくるだろうと思っていました。

 しかし、カツラニスの退場で試合の流れが変わりました。4−3−3の中盤のアンカーを務めていた21番がいなくなったことで、ギリシャは4−4−1にチェンジしました。そして、最終ラインの中盤の2ラインの距離を近く保ち、守備のブロックを形成します。左サイドの7番サマラス、右サイドの18番フェトファツィディスや8番コネがサイドバックと近い距離を保ち、かなりディフェンシブな陣形になっていました。これによって攻撃するスペースがなくなり、日本の攻めが窮屈になっていきます。スペインでは「10人のときのほうが、11人のときより良いプレーができることがある」という言葉があります。ギリシャはひとり退場になったことで、『守備を固め、セットプレーで点をとる』というゲームプランが明確になりました。

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