前橋育英、精彩欠くも“最難関ブロック”で初戦突破 史上9校目の連覇へ「自信はある」

ベスト16進出を決めた前橋育英【写真:Football ZONE web】
ベスト16進出を決めた前橋育英【写真:Football ZONE web】

宇和島東の守備に苦戦も…室井、榎本のゴールで2-0勝利

 第97回全国高校サッカー選手権が行われた2日、浦和駒場スタジアムには連覇を目指す前橋育英(群馬)が第2試合に登場し、8年ぶりに出場した宇和島東(愛媛)を2-0で破り、ベスト16に進出した。

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 前半はシュート4本にとどまったが、後半に入ると14本のシュートを浴びせて宇和島東を防戦一方に追いやった。しかし試合終了間際にFW室井彗佑がPKを失敗するなど、18本ものシュートを記録した割に2点しか奪えない低調な内容に終わった。

 ベテランの山田耕介監督は開口一番、「良くなかったですねえ」と冴えない表情で切り出し、「相手のプレスが強くて慌ててしまい、リズムをつかめなかった」と初戦を評した。

 前半18分、右CKから室井が先制点を蹴り込み、波状攻撃を続けていた後半33分にはMF森隼平が左サイドをドリブルで軽快に持ち上がり、相手の誰も防御できないファーポストへ出色のクロス。これをFW榎本樹が容易に流し込み、勝敗の行方はほぼ決した。

 しかし指揮官が指摘したとおり、宇和島東の圧力は本当に厳しいものだった。「守備的に戦う作戦もあったので選手に尋ねたところ、真っ向勝負を選びました」とは敵将・赤松弘教監督の弁だ。そんな姿勢の集積が、労を惜しまず継続したプレッシングと囲い込みだった。

 これによって前橋育英は、淀みないパス交換ができなくなった。山田監督は「もっと中盤でつないで逆サイドへ展開したかったが、あまりにも少なかった。良かったのは近藤の積極性くらい」と、右サイドバックのDF近藤友喜のアグレッシブな攻撃参加だけが収穫だったとした。

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河野 正

1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。

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