不世出のゴールマシン、C・ロナウドの不発はベニテスのせい? ベイルのせい?

スペイン地元紙がCR7の開幕戦不発を特集

 レアル・マドリードに所属する世界最高のゴールマシンは、今季リーガ開幕戦で2部からの昇格したスポルティング・ヒホン相手に沈黙を強いられた。スペイン地元紙「マルカ」は「クリスティアーノ・ロナウドがもがき苦しんでいる」という見出しで特集した。ラファエル・ベニテス新監督を迎え、新たなシステムの中で精彩を欠いたポルトガル代表FWにスポットを当てている。
 
 特集では、ベニテス監督が採用する新たな4-2-3-1システムがロナウドのパフォーマンスに影響を及ぼしていると指摘している。
 今季からチームの指揮を執るスペイン人指揮官は、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルをトップ下に配置。ロナウドが左ウイングで、右ウイングにはスペイン代表MFイスコが入っている。
 だが、ベイルとロナウドの連係はいまひとつだった。ベニテス体制となってからのレアルは、プレシーズンから失意の0-0ドローに終わったリーグ開幕戦のスポルティング・ヒホン戦を含めた9試合のうち、5試合で無得点に終わっている。守備は安定している一方、CR7、ベイル、FWカリム・ベンゼマ、MFハメス・ロドリゲスら豪華な布陣を抱えながら得点力を欠いている。ロナウドも、ここまで6試合でプレーしているが、得点はわずかに1。昨季は48得点でリーグ得点王、シーズン全体では61得点を挙げたゴールキングがトップフォームを取り戻せずにいる。
 
 かたや、ベイルもここまでは素晴らしいパフォーマンスを披露できているとは言い難い。「マルカ」紙のファンが選ぶ理想のイレブン投票では、ベイルが外れ、ハメス、イスコといった選手が名を連ねていた。ファンからも厳しい目で見られるベイルは、監督からの信頼に応える活躍を披露することはできるのだろうか。
 前途多難な船出となったベニテス監督。スターを多く抱えるチームだからこそ、うれしい悲鳴とも言える。サンティアゴ・ベルナベウのサポーターの強烈なプレッシャーとフロレンティーノ・ペレス会長の厳しい現場介入という特殊な事情を抱える白い巨人。下馬評のさして高くなかったベニテス監督は、序盤にして早くも手腕が問われる難局を迎えている。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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