名手イニエスタは「全く崩れない」 旧知の相棒が明かす、希代のゲームメーカーの極意

ヴィッセル神戸MFイニエスタ【写真:Getty Images】
ヴィッセル神戸MFイニエスタ【写真:Getty Images】

バルサの理学療法士時代から付き合いのあるエミリ、08年当時は「体の線が細かった」

 ヴィッセル神戸のスポーツパフォーマンスアドバイザーを務めるエミリ・リカルトは、アンドレス・イニエスタをよく知る人物の一人だ。その出会いは、エミリがスペインの名門FCバルセロナの理学療法士に就任した2008年に遡る。エミリの記憶に残る当時24歳だったイニエスタは、今以上に線の細い選手だったそうだ。

「ペップ・グアルディオラが監督に就任した08年に私もバルサのスタッフになり、アンドレスと出会いました。当時の彼はすでに、バルサの先発選手として100%試合に出場する選手でしたが、今よりもっと体の線が細かったのを覚えています。ただ、当時のバルサは年間70試合を戦わなければいけないスケジュールでしたからね。なおかつ、サッカー選手というのは28〜30歳になるくらいまでは肉体的な進化が不可欠な競技でもある。だからこそ、アンドレスもその時々で必要な肉体的補強を行ってきましたし、そこに並行して試合を戦うことで強さを身につけてきたんだと思います」

 当時、その“補強”にあたって、エミリが最初に求めたのが下半身の強化だ。大腿四頭筋やハムストリングにはじまり、下半身の全体的な筋力を上げてから、パフォーマンスを維持、向上させるために必要な筋力を高め、かつ走り方のフォーム矯正に取り組んだという。

 ヨーロッパの舞台において、その体はお世辞にも屈強とは言えなかったが、当時のグアルディオラ監督は、世界がフィジカル偏重のサッカーを嗜好する流れにあっても、ポゼッション重視のサッカーを貫いていた。それもまた、イニエスタの存在をより際立たせることにつながったとエミリは振り返る。

「08年に始まったペップの時代、バルセロナは多くのタイトルを獲得しました。当時、主力として活躍した選手――アンドレスのみならず、(リオネル・)メッシやペドロ、ダニエウ・アウベス、シャビら――を見れば、いかにペップがフィジカル重視のサッカーを良しとしていなかったかが、お分かりいただけると思います。事実、普段のトレーニングもフィジカル面を重視しすぎることなく行われていましたが、そのことはアンドレスのキャリアにおいてとても意味を持つことでした」

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