「あそこしかなかった」 なでしこジャパン殊勲のFW菅澤、「最高」の決勝弾に歓喜

アジア大会決勝で決勝ゴールを挙げた菅澤【写真:AP】
アジア大会決勝で決勝ゴールを挙げた菅澤【写真:AP】

後半11分から出場し、中島からのクロスをダイビングヘッドで合わせて金メダルに導く

 なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は31日のアジア大会決勝中国戦で1-0と勝利し、2大会ぶり2度目の金メダルを獲得した。値千金の決勝ゴールを決めたFW菅澤優衣香(浦和レッズレディース)は「あそこしかなかったので、ニアに飛び込みました。最高でした」と喜びの声を残した。

 中国との決勝戦、菅澤はベンチスタートだった。準決勝の韓国戦(2-1)で貴重な先制ゴールを決めていたストライカーに声が掛かったのは、自陣に押し込まれる苦しい時間が続いていた後半11分だった。FW岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)との2トップに入ったが、「入ったら前で(ボールを)収めてチャンスをと思ったが、それもなかなかできなかった」と、戦況を大きく変えるには至らなかった。

 それでも、千載一遇のチャンスは試合終了間際に待っていた。後半45分、中盤で岩渕がキープすると右サイドを駆け上がるMF中島依美(INAC)にスルーパス。中島は右足でピンポイントのクロスを供給すると、ニアサイドに走り込んだ菅澤がヘディングで叩き込んだ。

「あそこしかなかったので、ニアに飛び込みました。最高でした。残り数分あったので、しっかりと切り替えて最後までゼロで抑えて勝てて良かったです。最高の仲間とスタッフ、サポーターの応援で勝てたと思う」

 昨季から浦和Lでプレーする菅澤は、ジェフユナイテッド千葉レディース時代の2014年、15年に2年連続でなでしこリーグ得点王に輝いた国内屈指のストライカーだ。海外組を招集せずに国内組のみで臨んだ今大会で、メダルの色を分ける準決勝と決勝での連続ゴールで、改めてその実力を見せつけた。

 2大会ぶりにアジア大会の女王に輝く決勝ゴールをもたらしたストライカーは、「来年は(女子)W杯があるので、修正するべきことはして、できていることはそのままにやっていきたい」と、その先に目を向けていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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