「タイトルがなければ何の意味もない」

　FIFA最優秀選手の座を独占しているバルセロナMFメッシ、レアルFWロナウドとの比較について指揮官は「彼は、この国で最高の選手だ。君（報道陣）も彼をイングランド最高選手に投票しただろう。プレミアリーグは最高の競争力を誇るリーグ。彼はトッププレーヤーだ」と、まな弟子を評価。その一方、「ロナウドとメッシと並ぶ存在か？」という質問には「間違いなく、シーズンによるものだ」と説明した。
　メッシとロナウドが、世界のサッカー界の双璧であるという評価が定説となっているが、「彼らはタイトルを取っただろうか？　フットボールの世界ではタイトルがなければ何の意味もない。メッシは三冠を達成した。彼は昨年3つの大会を制覇し、コパアメリカでは決勝に進出した。彼にとってもチームにとっても最高のシーズンを送った」と説明。レアルで昨季リーグ、国王杯、UEFAチャンピオンズリーグを逃した「ロナウドはトップ2から外れるか？」という質問に、スペシャル・ワンは「私はそう思う。私はチームでのタイトルをなしに個人タイトルを手にする選手や監督を好まない」と断言。同じポルトガル出身のカリスマについて厳しい見解を示している。
「昨季に関してはそうだ。ロナウドは素晴らしかったという事実に反してね。彼は最高だった。彼は信じられないほどのゴールを重ねた。彼が最高でないと言うつもりはない。私は、私見を述べているにすぎない。世界のどの選手も、何よりもチームが優先されるべきだと知っている。タイトルがないということはね…」
　ロナウドはリーグ戦で48得点を挙げ、ピチーチ賞を受賞した。だが、いくらゴールを重ねようとチームにタイトルをもたらせなければ、多くの意味を持たない。スペシャル・ワンは、自らの哲学から昨季はアザールがロナウドを上回ったという見解を示している。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images