【W杯詳細分析・日本-コートジボワール】データから浮き彫りとなった日本の敗戦の要因とザッケローニ監督へのメッセージ

日本の攻撃の起点となる左サイドから攻めてきたコートジボワール

 

 今回のワールドカップで勝利を挙げたチームにはある共通の傾向がある。先日行われたオランダ対スペインの試合は先の分析レポートで紹介したが、戦術の修正によって前半と後半で試合運びが変わる。つまり、勝利したチームは、前半悪かったと思われたデータが後半大きく改善するという傾向だ。

 残念ながらこの日前半の課題をハーフタイムを経て克服することが出来たのは日本ではなくコートジボワールだった。前半と後半の両チームの攻撃に関するデータから分析してみよう。

 最初のイラストを見てほしい。アタッキングサード(ピッチを縦方向に3分割したもののうち相手ゴールに近いエリアを指す)における両チームのプレーの比率を示したものだ。

 代表前半

 コートジボワールは若干中央でのプレーが多いものの、ある程度バランスよくアタッキングサードに侵入している。一方、日本は左サイドが全体の半分を大きく超す構成になっている。左サイドは言うまでもなく左サイドハーフの香川に左サイドバックの長友がオーバラップし、本田が絡む日本のストロングポイントだ。しかし、ストロングポイントの裏側にはウィークポイントが隠されている。

 2つ目のイラストは後半のデータである。

 代表後半

 コートジボワールは右からの攻撃の比率が前半と比較して大きく増加した。守備に追われた状況下での攻撃参加は疲労を蓄積させる。そして香川は決して守備が得意な選手ではない。後半、日本が攻撃の起点を作っていた左サイドから多く攻められていたことが、データで示されている。

 

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