W杯王者ドイツの崩壊を招いた「3つの敗因」 名手リトバルスキーが見た母国の問題点とは?

ドイツ代表はグループEで最下位の屈辱を味わった【写真:Getty Images】
ドイツ代表はグループEで最下位の屈辱を味わった【写真:Getty Images】

韓国に0-2と歴史的敗戦、グループE最下位に沈む

 ドイツ代表はロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグを1勝2敗の成績で終え、同国史上初の1次リーグ敗退を喫した。勝てば決勝トーナメント進出が決まった現地時間27日の韓国戦でゴールを奪えず、試合終盤の失点でまさかの0-2敗戦。大会前には優勝候補に挙げられていた前回王者だったが、グループE最下位という屈辱を味わった。

 4年前にブラジルでW杯トロフィーを掲げたドイツに、いったい何が起きたのか――。1990年イタリアW杯で西ドイツ(当時)優勝に貢献した名MFピエール・リトバルスキー氏が単独取材に応じ、王者崩壊をもたらした「3つの敗因」を指摘した。

「ドイツ代表は大会に入る前からパフォーマンスが上がらなかった。特に開幕戦のメキシコ戦。正しい態度で試合に臨んでいなかった。すでに前哨戦のサウジアラビア戦で酷い試合を演じていたのに、W杯モードへとスイッチが入っていなかった。時折良いアクションもあったが、W杯では最大値から10%プラスしたものを出さなければいけない。リアクションではなく、自分たちからアクションを仕掛けなければいけない。チームとして攻守の切り替えが遅すぎた。選手のボディランゲージもポジティブなものではなかった。大事な10%が欠けていた」

 ドイツは大会初戦のメキシコ戦に0-1と敗れたが、この試合が今大会のチーム状況を象徴していたとリトバルスキー氏は分析している。常にW杯では安定した強さを誇るドイツだが、なぜロシアの地では10%を引き出すことができなかったのか。

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