日本代表「コロンビア撃破の要因」 明確な意図が生んだ2得点と幸運だったハメス投入

選手個々の走力と技術が見事に噛み合う

 2-1としてからアディショナルタイムを含めた残り約20分は、日本が時間を使いながら、コロンビアの前残りのFWラダメル・ファルカオと途中出場のFWカルロス・バッカに当ててくる攻撃に苦しんだものの、守備陣が粘り強く対応。CKの流れからMFジェフェルソン・レルマがヒールパスでMF長谷部誠と本田を破り、エリア内でハメスが左足を振り抜いた一撃も、大迫が渾身のスライディングでブロックした。

 アディショナルタイムにもバッカにペナルティーエリア内に侵入される危険なシーンはあったが、日本は最後まで守備の集中を崩すことなく2-1の勝利を手繰り寄せた。

「最高の目標設定をしたなかでの結果で勝ち切る、全員が勝負に対して後半入れたというところ。初戦をこういう形で終えることができた」と、西野監督は選手個々の走力と技術が見事に噛み合い勝利をつかめたことに満足感を示すものの、ロッカールームでは気持ちを切り替えて、次の試合に臨む必要があることを強調したようだ。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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