クロアチアサッカー協会は、12日の欧州選手権予選の本拠地イタリア戦前、ピッチにナチスの象徴である「かぎ十字」が描かれていたことを謝罪した。試合は1-1のドローに終わった。英国営放送「BBC」が報じている。 この試合は、3月のノルウェー戦で観衆が人種差別的なチャントを行った、ペナルティーとして無観客試合で行われていた。 そして、このピッチ上には前半、かぎ十字が描かれていた。ハーフタイムにスタッフはこの模様を隠そうとしたが、水泡に帰した。 同協会のトミスラフ・パカッチ広報担当は「我々が知る限り、このシンボルは試合開始24時間か ら48時間前に記されたものだ。テレビで観戦した人、イタリアからのゲストと、両チームに謝罪したい」と説明している。犯人はまだ逮捕されておらず、犯行の目的や動機も明確になっていない。 「これは破壊行為で重罪だ。我々は警官が侵入者を特定することを予想している。これは恥だ。クロアチアサッカー協会のみならず、クロアチア国家全体にとってだ」 パカッチ氏はこう語っている。欧州のスタジアムでは人種差別などさまざまな問題が次々に噴出し、社会問題と化している。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images