クラブに翻弄される久保裕也、リオ五輪の“悪夢”再び? 追加招集の可能性も27名から落選

代表常連ながら、ガーナ戦のメンバーから外れた久保【写真:Getty Images】
代表常連ながら、ガーナ戦のメンバーから外れた久保【写真:Getty Images】

EL予選行きを懸けた試合に出場の可能性、ガーナ戦招集メンバーから外れる

 ヘントのFW久保裕也の前に、またもやクラブ事情の“壁”が立ちはだかった。日本サッカー協会(JFA)は18日に、30日のガーナ戦に向けたメンバー27名を発表したが、久保は招集外。西野監督は追加招集の可能性をほのめかしつつも、ベルギーリーグのプレーオフが選考に影響したことを明かしている。

 ベルギーリーグは現在、優勝決定プレーオフの真っ只中。久保が所属するヘントは、現地時間20日に最終節のクラブ・ブルージュ戦を控えている。大一番を終えて現在の4位をキープできれば、来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)予選2回戦行きを懸けた「テストマッチ」に出場するため、帰国はさらにずれ込むことになる。このスケジュールが、ガーナ戦のメンバー27人からの落選に影響を及ぼしたようだ。

「久保に関しては、自分のクラブで27日までプレーオフというシビアなゲームを控えている。そこに入れるかどうかは今週決まるが、まずクラブの非常に大切なゲームに対して、あまり影響を与えるようなリストを出したくなかった」

 西野監督はメンバー発表会見でこのように説明。基本的に今回の27人から本大会登録メンバー23人を選考する意向を示しており、そのコメントから判断すれば、クラブ事情により久保のW杯行きに暗雲が立ち込めている状況だ。

 久保は2016年のリオデジャネイロ五輪においても、当時所属していたヤングボーイズがUEFAチャンピオンズリーグ予備予選出場に久保は不可欠と判断して派遣を認めず、夢の舞台に立つことができなかった(FW鈴木武蔵が代役として出場)。

 もちろん、今回は最終登録メンバーの提出期限(6月4日)まで時間があり、西野監督も「戦力として考えているし、そういう状況のクラブがいくつか海外にはある。その一つが久保」と追加招集の可能性を示唆している。だが、4月の就任後初めての代表活動で、チームを土台から築き上げる段階の西野新体制で出遅れることになったのは、W杯出場を目指す上ではマイナスとなる。果たして、バヒド・ハリルホジッチ前監督の下で台頭し、W杯アジア予選では主力を担った24歳のアタッカーには、どのような運命が待ち受けているのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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