V・ハール監督、デパイ獲得は苦渋の選択 「現在いる選手の集中力を妨げる」

デリケートな時期での発表

 マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は、リーグ3試合を残した状態でPSVのオランダ代表FWメンフィス・デパイを獲得したことは苦渋の選択だったと明かした。英国営放送「BBC」が報じている。

 ユナイテッドは、既にPSVとデパイ移籍で合意に達したと発表している。移籍金は推定3000万ポンド(54億円)で2019年シーズンまでの契約と報じられている。

 この21歳のウインガーは昨年のブラジル・ワールドカップで2得点を挙げて3位入賞に貢献した。今季のオランダリーグでは得点ランク首位に立ち、PSVを優勝へと導いた。その活躍により、この夏の移籍市場の目玉選手の一人として注目を集めていた。それだけに、マンUにとっては来季に向けた大きな補強第一弾となった。

 だが、一方で赤い悪魔は、破竹のリーグ6連勝から急転、2001年以来の3連敗と低調な試合が続く。来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場圏内の4位はキープしているものの、5位のリバプールとは勝ち点4差となっている。V・ハール監督は、クラブにとってデリケートな時期での補強となったことに複雑な胸中を口にした。

「私は彼と契約せざるを得なかった。そうしなければ、彼はパリ・サンジェルマンと契約してしまっただろう。他の選手と契約することは、現在いる選手たちの集中力を妨げることになる」

 オランダの至宝獲得はどんな影響を与えるのか。9日のクリスタル・パレス戦で勝てなければ、欧州の舞台への返り咲きに黄色信号が点る。17日には絶好調のアーセナルとの対決も待っている。無冠が決まった今季の唯一の目標である来季CL出場権獲得に向けて、V・ハール監督は正念場を迎えている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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