「私は日本で多くのことを学んだ」

　さらにフッキは中国サッカーについて、「中国に来てから毎年改善は見られている」としながらも、現状を次のように捉えている。

「現在は広州恒大が7連覇をしているが、昨年は私たちとも僅差だったし、徐々にリーグの情勢は変化してきていると思う。今年の上海上港は誰とも契約しなかったいくつかのチームの一つだと思うが、我々は素晴らしいチームであり、トロフィーを目指して戦っていくつもりだ。しかし、多くのクラブが選手獲得に良い投資をしており、今年は難しいシーズンになるだろう。ただ、中国スーパーリーグの基準は大きく進歩しているし、今後もより改善されていくと思う。正しい方向に向かっていると思うよ」

　また、このインタビューの中では、日本でのキャリアについても触れられており、フッキは「中国に移籍してきた時と大きく状況は異なるが、私は日本で多くのことを学んだ。私は日本に本当に感謝している」と語っている。その上で、上海上港移籍でアジアへの帰還を果たしたことについて、「中国での経験は、日本と同じくらい良いものでした。私は日本と中国の人々にとても感謝しています。アジアでキャリアをスタートさせてから11年ぶりに戻ってきて、私は神にすべてのことを感謝しているし、ここにいられてとても幸せです」と胸の内を明かした。

　中国で最良の時を過ごすフッキ。ACL初戦で古巣の川崎を破ったが、4月にはホームでリターンマッチを控えている。日本の前に立ちはだかるフッキは、果たしてどんなプレーを見せてくれるのか。次なる戦いを楽しみに待ちたい。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images