破産危機のパルマ・マネンティ会長が逮捕、地元メディアが報じる

凋落の一途をたどる名門、ついに会長が逮捕

 

 経営悪化で破産危機に直面しているセリエAパルマのジャンピエトロ・マネンティ会長が業務上横領とマネーロンダリングの容疑で逮捕された。イタリア衛星放送「スカイ・イタリア」が報じている。

 パルマは今季深刻な経営難に直面。スタッフ、選手の給与未払い状態が続き、税金や公共料金の支払いが滞り、スタジアムや練習場の電気供給が一時ストップするなどの状況となっていた。1月の移籍市場では年俸を支払えず、主力を大量放出するファイヤーセールを敢行。元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノら主力が契約解除を求めるなど、破産寸前の状況に陥っていた。

 2月6日にアルバニアの石油王タチから、わずか1ユーロで赤字まみれのクラブを買い取った今季4人目のマネンティ会長だが、資金繰りが苦しい状況が続き、自身の経営する親会社のメーンバンクの口座残高がゼロになるなど様々な疑惑が浮上。地元メディアには海外から資本流入を取り付けたと何度も発言していたが、一向に実現する気配はなかった。現地報道によると、イタリアの財務当局に逮捕された容疑者はマネンティ会長を含む22人に上り、マフィアとの関係も調査されることになる。

 これまでマネンティ会長を糾弾し続けてきたフェデリコ・ピッツァロッティ市長は自身のツイッターで「私は最初から言っていた。パルマには不誠実の居場所はない。この街にも我々のチームにもハイエナが触れることは許されない」と怒りの声を上げている。

 パルマはかつて中田英寿氏も所属し、欧州のカップ戦で優勝するなど数々の実績を誇った名門。しかし今季はリーグ最下位と低迷。職員の給与未払いなどでリーグから勝ち点没収などのペナルティを受けている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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