浦和DF遠藤、上海上港の強力攻撃陣を警戒 アジア制覇へ「チャレンジ精神」を強調

「0-0でもOKだが…」と危険性も明かす

「クラブ単位でこうやってアジアのチームと対戦できるのは貴重な経験と思いながら戦っていますけど、その違いの一番は、Jリーグよりもお互いの良さを出し合って戦う大会だと感じます。アウェーでは相手の勢いにのまれて自分たちのサッカーができなくなることもある。その時にどう戦えるか、どうポイントを持ち帰るのかが大事。今回はずっとアウェー、ホームという順番であり、アウェーで結果が残せなくても、ホームで何かが起こせるというような諦めない気持ちを学べる大会だと思う」

 浦和はラウンド16の済州ユナイテッド(韓国)戦、準々決勝の川崎フロンターレ戦と、ともに敵地での敗戦からホームでの逆転劇を演じてきた。それだけに今回は多少のアドバンテージを持って臨む違う立場になるが、「0-0でもOKだが、それを考えすぎてプレーするのは良くない。そのスコアを考えるのは、試合の終盤で0-0だった時に少し思い出せばいいと思う」と、リードを意識してプレーすることの危険性を逆の立場から語っている。

 そして「日本のクラブとしてなかなかアジアで勝てていないという現状があり、残っているのは自分たちだけ。日本を代表する責任感はあるが、個人としてはこの舞台が初めて。もちろん決勝に行っても初めて。チャレンジ精神を持ちながら良いプレーをできるか、チームとしても個人としてもそこに集中したい」と、遠藤はあくまでも挑戦者として臨む姿勢を明確に語った。

 リオデジャネイロ五輪へ向けた代表チームでは、キャプテンとしてアジア王者を経験した遠藤だが、クラブレベルでもそのタイトルに臨む大きなチャンスを得ている。慢心することなく、上海の強力攻撃陣を高い集中力で抑え込んだその先に、アジア制覇への道が大きく開けていく。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

フットボールゾーン編集部●写真 photo by Football ZONE web

 

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