先発でも切り札でも巧みな“ギアチェンジ”で輝く乾 ハリルJの課題は「攻撃の幅」と指摘

ハリルJのアタッカー陣で序列“急上昇” NZ戦でも決勝点をお膳立て

 ロシア・ワールドカップ(W杯)出場権を獲得した8月31日のW杯アジア最終予選オーストラリア戦(2-0)以降、MF乾貴士(エイバル)の存在感が増している。10月6日に行われたニュージーランド戦でも、途中出場から決勝点の起点となった。追い風に乗るなかで自らの序列を冷静に見極めつつ、乾は攻撃面の向上をポイントとして挙げている。

 ニュージーランド戦では1-1の状況で投入されると、左サイドで対面の相手を幻惑するドリブル突破を立て続けに披露。最終的にはMF倉田秋(G大阪)の決勝点につながるクロスを送り込んだ。「よっち(武藤嘉紀/左ウイングで先発し乾と交代)があれだけ走って相手をバテさせてくれたことが、僕にとって大きかったですね」と謙遜しながらも、ピッチに送り出されるタイミングの違いをこのように口にする。

「途中出場と先発では役割が違うと思う。途中出場だと、より攻撃のことを考えられますし特長を出すというのができるし、そこで貢献するということが大きな役割になってくる。でも先発にはチームのバランスや流れとか、守備の役割とか、そういうところを途中出場の選手よりも考えなきゃいけない」

 言わば“ギア比”を変えて試合に臨むようなイメージだろうが、ここ最近の乾はそのバランスに優れている。ニュージーランド戦と対照的に、先発したW杯最終予選オーストラリア戦では積極果敢な前線からのプレスで、守備で多大な貢献をしたのは記憶に新しい。

 

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