大量リードは最大の罠か 川崎のACL大逆転負けに見る「意識しない」に潜むリスク

川崎が第1戦の2点リードを守れず浦和に逆転負け 頻発する“敵地第2戦”で崩れる姿

 川崎フロンターレは13日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦で浦和レッズと敵地で対戦し、1-4と敗戦。2戦合計スコア4-5とよもやの大逆転負けを喫し、クラブ史上初となるACL準決勝進出を逃すことになった。

 川崎はホームで行われた第1戦に3-1で勝利し、2点のリードを持って第2戦を迎えていた。この試合でも前半19分にDFエウシーニョが先制点を決め、合計スコア4-1と3点差に広げ、準決勝進出をほぼ手中に収めた、はずだった。

 しかし、そこからまさかの4失点を喫し、予想だにしない大逆転負け。埼玉スタジアムに試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた瞬間、川崎の選手たちはピッチに座り込み、歓喜に沸く浦和の選手たちを呆然と眺めていた。誰もが目の前で起きた出来事を受け入れられないような、虚ろな表情だった。

 もっとも、ホーム&アウェー方式のトーナメントで、大量リードを奪ったチームがスコアをひっくり返され、逆転負けを喫するケースは少なくない。

 浦和のラウンド16の戦いも、似たような展開だった。済州ユナイテッド(韓国)は本拠地での第1戦を2-0で勝利しながら、第2戦で浦和に0-3と完敗。合計スコア2-3で敗退を余儀なくされた。

 また、12日に行われた“中国勢対決”のACL準々決勝も、最終的に敵地第2戦で惨敗した上海上港がPK戦を制してベスト4進出を決めたが、2試合の流れはほぼ同じ。第1戦は上海上港がホームで広州恒大に4-0と圧勝しながら、敵地での第2戦は90分間で0-4と大敗し、延長戦、PK戦へともつれ込んだ。

 欧州に目を向けても、昨季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ベスト16のバルセロナ対パリ・サンジェルマン(PSG)は記憶に新しい。PSGがホームでの第1戦で4-0と圧倒的なリードを奪って敵地へ乗り込んだものの、第2戦では1-6と歴史的惨敗を喫して、手中に収めていたはずの準々決勝進出を逃した。

 

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