豪州戦データから見えたハリルJの明確な戦略 サウジ相手に新たな“顔”を見せるか

浅野の先制点後は豪州がボール支配率70%

 その屈強な体躯から、これまではフィジカルで押してくるケースが多かったオーストラリアだが、2013年のアンジェ・ポステコグルー監督就任後は徹底してパスをつなぐサッカーを展開していた。

 今回の試合でも同様で、試合全体で67%ものポゼッション率を記録するなど、かつてとは異なる姿を見せた。特に前半41分、浅野にゴールを決められて以降は70%もの支配率を誇っていたことからも、ボールを保持することで自分たちが主導権を握る時間を長くし、反撃の機会を窺っていたことが分かる。

 逆に日本は、現在のオーストラリアの戦術を綿密なスカウティングによって読み切っていたのだろう。だからこそ、スタメンからゲームメイクに長けたプレーヤーを外し、ボール奪取能力に秀でたMF山口蛍(セレッソ大阪)や井手口を配置。奪った後のショートカウンターで生きるスピードを備えた浅野とFW乾貴士(エイバル)を両ウイングに据えて、得点の機会を得る布陣を構成していた。

 

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