J1で無双「守備側からしたら絶望的」 21歳の“代名詞”を元日本代表が絶賛「本当に鳥肌が立った」

セレッソ大阪の横山夢樹【写真:柳瀬心祐】
セレッソ大阪の横山夢樹【写真:柳瀬心祐】

【専門家の目|太田宏介】横山夢樹が千葉戦で劇的同点弾

 セレッソ大阪のMF横山夢樹は10月25日、J1リーグ第12節でジェフユナイテッド千葉戦に途中出場すると、試合終了間際に右足から豪快なゴールを挙げチームを敗戦から救った。最後のシュート精度もさることながら、光ったのは代名詞のドリブル突破だ。日本代表OBの太田宏介氏が、横山の武器の凄みを解説した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 後半22分に投入された横山が大仕事を成し遂げたのは、1点ビハインドで迎えた同アディショナル8分だった。左サイドでボールをキープすると、反転してドリブル突破を開始。カットインすると中央に差しかかる手前で右足を振り抜き、放たれたボールは対角のサイドネットに突き刺さった。

 横山が決めた文字通りのゴラッソに「本当に鳥肌が立った」と太田氏。ただ、シュート以上に「ドリブルのキレと推進力」に対してだ。驚きをこのように語る。

「普通、あんなトップスピードで走っていたら、ボールタッチが大きくなったり、身体のバランスを崩したりしやすいんですよ。でも横山選手の場合は、全速力でスプリントしているのにボールが足もとから離れない。足に磁石が付いているんじゃないかってくらい吸い付いています」

 DFとして長く第一線で活躍した太田氏曰く、そんな選手には「お手上げ」とのこと。「スピードに乗られているので間合いを詰められないし、足を出したらその瞬間にワンタッチで交わされる。右にも左にも行けるコース取りをしているから、飛び込むことも下がることもできない。守備側からしたら一番絶望的なシチュエーションですね」と横山がゴールシーンで見せた凄さを力説する。

 ハイスピードのなかで繰り出すタッチの正確さ。太田氏によると、これこそほかの日本人ドリブラーとはひと味違う横山ならではのストロングポイントなのだという。

 そんな新鋭ドリブラーの森保ジャパン招集を待ち望むファンは多いだろう。しかし、太田氏は「ポテンシャルとしては間違いなくA代表レベル」としつつも、時期尚早と冷静に見ている。

「今の日本代表におけるウイングの層の厚さは尋常ではなく、そこに割って入るには、シーズンを通してのゴールやアシストという『目に見える数字』を残し続ける必要があります。とはいえ、一発で試合の流れをひっくり返せる天性のタレントであることは間違いないので、ここから結果を積み上げて一気に代表の中心へ駆け上がってほしいですね」

 U-21日本代表の一員として臨んだ先のアジア大会では、5試合1ゴール1アシストの成績を残した。Jリーグでもさらなる結果を残し、A代表の座を掴む姿が期待される。

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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